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鈍色の、巨大なマンションの、半地下一階駐車場。
私は新築らしいこのマンションに用があった。
親子連れ。階段を怖がる少女。つられて私も気になってしまう。
親子連れはやってきたエレベーターに乗って上っていく。がらんとした駐車場に残される恐怖。再びやってきたエレベーターに乗る。上がっていく。
上がる。
上がる。
上がりすぎ。
なんか海浜地帯のホテルのような、岸壁と海の風景が広がる。
エレベーターのドアのガラス部分広すぎ。エレベーター自体広すぎ。ロープウェイのような広さになっている。いつのまにか運転士までいる。
なんでマンションの各階廊下でなく風景が見えるのか私は疑問に思わず、俯瞰の先に見える赤い染みを見つける。隣にいた少年が指差す。「飛び降りたんだよ」
先刻の少女の鮮血が灰色の風景に色を添えている。何で飛び降りたのか少年に訊く。
時間に間に合わなくて落ちたらしい。何のこっちゃ。
マンションが次の階に着いた。止まる。少年の名前と住所を聞く私。そこで目が覚めた。
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